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レジデンスを掃除して9時には出発したけれど、いろいろ買い物して話し込んだりしていたら、結局10時くらいに移動開始になってしまった。


十和田スタッフ超オススメの奥入瀬経由で帰ります。
一気に氷見まで行ったらば、きっと翌日みんな疲れ果てて抜け殻みたいになるだろうなあ…。
と懸念していた数日前の私の頭の中に、「山熊田にいけ」とのささやきが。
ちょうど青森と氷見の真ん中あたりだ。あれ?!このアイディア、何かすごくいい!

というわけで、同乗者のゆづきちゃんとタカハシ君に相談して、つよしさんにお伺いを立て、
今日の目的地は山熊田。

「きれいすぎてすぐ車止めて渓流を見たくなっちゃうから、全然進まないよ」
という昨夜の助言通り、

優月ちゃんが、ぐいぐい進んで、どんどん森へ帰っていく!
それを撮るタカハシ君が、お父さんに見えてきてしまった。


似合うなー。

寒いけど、この冷たい水に私は自分の腫れてる足首を冷やしたい気持ちでいっぱい。
だけど二次被害の予感が欲望を自粛させます。


キュビズム崖!

それを撮るお父さん!


おとうさん!!!

ゆづきちゃん、放っておいたら妖精になっちゃうなーあれは。


結構余裕を持って19時ころにつよしさんへ到着予告をしていたんだけど、きれいすぎる奥入瀬マジックにまんまと引っかかりまして、感激しつつ、若干焦っておりますスズキ。


きっと、いや絶対、あの優しい方々のことだから、待っててくれているだろう。
明日の朝、この景色を見るのを楽しみにしててよ!的な真っ暗な川沿いの山道を進み、
無事19時前に着いた。


熊汁ー!!!!初めて食べた!超おいしい!!!!!

盆と正月がいっぺんにきたみたいに、御馳走を用意してくれていて、
暮らしがいちいちかっこ良い。
つよしさんのお父さんが作ったヤマブドウの蔓の鞄がクオリティ高すぎるし、
お母さんは熊汁だけじゃなく、その場でヤマブドウの蔓とシナの皮の繊維でキーホルダーを3つ作ってくれた。
よろけたゆづきちゃんが薪ストーブの煙突を掴もうとして、みんなで大声上げたりして。
こんな夜にお邪魔してしまってすみません!

当初、お父さんの視線が温かいけどじーっと独特で、なんかもう見透かされている気持ちなので、どうぞ見透かしてください!くらいの意気込みで、いつもより2割増しの脱ぎっぷりです、スズキの心。
つよしさんのお父さんだけあって、やっぱり超口数が少ない。けど優しいのはよく伝わってくるし、たたずまいかっこいいー。
ゆづきちゃんもタカハシ君も、楽しそうに過ごしてくれて嬉しかったす。
いいよね!山熊田!!!

例に違わず、あの有名な「無言酌」が続き、みんなに予告した通り、また酩酊だ!
学習って大事ですね。ですよね。あわわわわ。


まあ、でも、今夜は口数の超少ないつよしさんとたくさん話せた。つよしさんのご両親もおもしろかった。
この里が滅びゆくことについての考えとか、今考えていることとか、どんな猟が好きなのかとか、猟期と害獣駆除との違いとか、今までいなかったイノシシが最近出るとか、捌き方とか、資格とか、カメムシの雌の話とか、山芋の話とか、先週の捻挫した私がどうしようもなかったこととか。(笑)

お母さんが酔っぱらった私を作業小屋につれていき、いろんなもの作りの材料や道具を説明してくれ、話し込んだりして。


はー。
しらふのゆづきちゃんとタカハシ君、ごめんなさい。
ぺろんぺろん。飲みすぎました。 



 


レジデンスの近所の八百屋?がおもしろかったー。

ええと、ええっと、

アケビ、ですかね? ぽぽぽっぽ。

おお、青森。

リンゴ箱〜。ひゅーひゅー。


レセプションまでの間、七戸の道の駅みたいなところへ。みんなへのお土産を買うミッションだ。

売り方おおざっぱ! 

これなんですか?てレジのおじちゃんに聞いたら、めっちゃしゃべる方で、

こってこての青森弁がたまんなかったっす!!!

ちなみにクンタンは、籾殻の炭!しかも売れ筋で、融雪にも使う便利な粉らしいす。200円くらい。

 


スガノサカエちゃんの個展の搬入のお手伝いで来た以来。

おっす!

青いなー。そらー。


平田さんの作品の搬入&制作。


ふー。



搬入設置が終わり、他の参加作家さんやスタッフさんなど、みんなで宴。
で、

きゃー!後藤君だ!!!ひっさしっぶり〜!!!2008年のゼロダテ以来。げんきですかー!!!
興奮してめっちゃシャッター押しちゃった。

あはは!背景のメニュー札もヤバいけど、

波佐見時代からずっと会いたかったひかる君だ!わーい!

ひかるくん、

パクられた片方の靴も含めてアレンジしたマイシューズのチャームポイントとストーリーを熱弁中。

おなかよじれる〜。めちゃくちゃおもしろかった!!!



 


しゅっぱつだー。
いいてんきだー。

iPhoneImage.png
朝集合。荷物を積んで、平田さんの作品を積んで、
高速道路12時間!


21時過ぎに十和田市現代美術館着。


わーい!ぐへー!
FBより拝借画像ありがとうです。




藤さん遅くなってすんません!


トラック隊中川さんとヒロシ君も一緒に、食って飲んで。
お疲れさまでした!!!


ひゃー。日本は長かったー。知ってたけど、やっぱ長かったー。
 


足首、ぱんぱん!!!

もう、階段とか必死!手すりラブリー!
もう、安静でっせ。笑っちゃうほど痛い!!!わはははは。


ヨタヨタで「せめて温泉だけでも…」とスキャンに行ったら、ひかるちゃんが!

炎症鎮痛系湿布山もりの差し入れ!結構本気で号泣。ありがたすぎます、女神ー!!!
うわーんありがとう!!!


翌日、ヒミングにミチヨさんが、

穴子の押し寿司みたいでしょ!と、穴子のそれより激ウマ!炙ったカマスのお寿司をお裾分け☆
女神がここにもおられましたよ皆さんっ!!!!!
ほんとうに美味しかったなあー。氷見に帰ってきた実感すごい。


さてさて、こんどは十和田まで高速道路の旅でっせ。

 


見事!見事な二日酔い!!!


朝遅く起きて、枕元にお水が置いてあって、朝ご飯を頂いて。
すみません。すみません。ありがとうございますううう。

人間に戻れないままフワフワふらふらと、お散歩に出かける。
川で、ぼー。
道で、ぼー。
橋で、ぼー。




神様の道路かー。



やまくまだ、だと思ってたら、やまくまた。山クマ太。
あっちこっちにクマ太の絵だらけ。カワイイ仕様だけど、ちょっとだけ「ガオー」感を出した表情がいじらしいです。


今まで最高の川だと思っていた、魚津の早月川河口も大好きですが、それにも勝るほどの超いい感じの川。
川フェチなんですよ、ぶっちゃけますけど。
私の中で順位入れ替わり、1位です。川そこから水が湧いているんですよ!!!

けっこうでかい魚影が。イワナ?ヤマメ?

そういえば昨日飲み会で、「海と山、どっち好きだ?」とクニヨシさんに聞かれ、「川です」と答えた、どうも埼玉坂戸産スズキです。


クニヨシさんのとこの猟犬。

甲斐犬っぽい虎模様だけど、北海道犬らしいす。


さんぽく生業の里。ストーブあったけえなあ。

くまー。お茶っこー。


はー。日本過ぎて、日本じゃないみたいだ。

リエコさんたちがお昼ご飯の心配をするだろうから、気を使わないように午前中のうちに出発しよう、と、山川君の口から思いがけない気の利いた発言が(笑)。

賛成して、しばらくクニヨシさんちでアセトアルデヒドと戦うために屍と化し、帰り支度をして、リエコさんにお礼を言って、ちょうど帰ってきたクニヨシさんに赤蕪の甘酢漬けをたくさん頂いた。
つよしさんちへ挨拶しにいったら、立派な鮎のお土産をたくさん頂いた。


前代未聞レベルの二日酔いのため、運転の下手な山川君がドライバーでの帰路です。
具合の悪さに追い討ちをかけるドライブテクに耐え、「あつみ温泉近いじゃん、行こーぜ」とかいうY氏のトンチキな提案に冷静な判断もできず、
山北の海の方にあった温泉に入って、やっと「ひとでなし」じゃなくなりました。

山形へ向かう山川君を米坂線の「坂」の坂町へ送って、ユイちゃんと山川君の愛をもっての悪口(笑)で新潟駅まで盛り上がり見送ってから、とことこ氷見まで高速運転。
ユイちゃん好きだわあ。初めて逢ったとは思えない。ってか、チーム山熊田の方々もそんな感触があって。


一人帰り道、いろんなことを考えた。
5時間も考える時間があったしね。

山熊田のいろんな季節の風景と暮らしってどんなのだろう、とか、
お世話になったみんなの顔や名前、
教えてもらったいろいろなこと(覚えてる限りっていうか、思い出す作業も含め)、
あの里の20年後、いや10年後を勝手に想像して、滅んで欲しくないからどうしよう、とか
私は彼らに何をお返しできるのか、とか。

氷見の私の暮らす町界隈と全然違う、このシンプルで深刻な問題。
山熊田だけじゃなく全国の地方に共通するけど、伝統的な文化遺産がまだまだ息づいている貴重な地域が限界集落だと私は思う。
でも山熊田はマタギ文化もある。異種独特。

これは私の勝手な意見だけれど、
地方に暮らすひとの多くは、なんだか「都会の人たちに認めてもらわなければ生きていけないんじゃないか」というような負い目に近い意識がいつの間にか植え付けられて、無意識のうちに呑まれているんじゃないかと思う。
だからどうしても目線が都市部へ向いているような気がしていて、
だからどうしても、地方の若者は都市部へ行って行きっぱなしに。

でも山熊田の人たちは、その目線が「山」へ向かっている。
山と生きることが当たり前の人たちが、バスも通らない村に残って暮らしているからなんだろうけれど、
それでもあのでっかい山と調和しつづけ生かされているあの暮らしは強烈で、
骨格がしっかりした芯の強さみたいな、まるで山の一部のような村の方々の在り方が、
今の私や日本に欠落しているカギに思えたし、ワクワクさせる新世界に見えてきている。

だから、帰り道の私の思考のメインテーマは「覚悟」だったわけでした。
一泊しかしてないくせに偉そう、どうもスズキです。


小杉インターで降りて、片っ端から本屋へ寄って、熊谷達也さんの「邂逅の森」と「相剋の森」を探して回る。
ユイちゃんとあの時間の余韻をいつまでも味わいたくて、無事に帰宅後メッセージをやり取りして、
氷見にいるのが不思議で、
一冊だけ売っていた邂逅の森を読みながら寝た。



また会いにくるね! 今度は捻挫してない状態で参ります!


あーしかし私、歩き方がおばあちゃんみたい。
足の悪いおばあちゃんの気持ちがわかりました。バリアフリー大切。
いよいよ完璧な捻挫が出来上がって、両足首とも立派に腫れて、もはや腫れ腫れ!って感じだけれど、
この痛みが、みんなのおかげで無事に帰れたありがたみと直結して、私にとっては嬉しい痛みでございます。

マゾじゃないです。


 


下山したのが、午後2時半。
その後、クニヨシさんのお宅にお邪魔しました。

iPhoneImage.png
イカとか鮎とか!
山熊田は海まで十数キロです。意外と近い!
この日は、リョウイチさんが前日徹夜して、笹川流れ界隈で黒鯛とメジナを釣ってきてくれて。
このBBQのそばでお刺身にしてました。マタギの村でお刺身が!ごちそうだ。そのお気持ちが泣けます!
「捌きましょうか?」とか偉そうなこと言いそうになったけど、スズキ出しゃばらないぜ。うっかり氷見から来た嫌みな女になってたところだったぜ。
リョウイチさん楽しそうだった〜☆
リョウイチさんは妖精の匂いがします。


山熊田は大体「大滝」さんという苗字なので、みんな下の名前で呼ぶらしいのですが、
飲み会半ばまでクニヨシが苗字かと思ってました。
タカシ君という青年のことは「高橋くん」だと思っていたりして。
なるほどですね!そういう感じなんすね!!


どなたが山熊田のかたで、どなたがお客さんかわからないほど平らかに飲み会が始まり、

時間が経つにつれ、消去法みたいに麓やその他の町に帰っていく人たちがいて、
山熊田純度が増してきまして、やっと、ああ、この方々がここの人なんですね!的な推測を。
左手にいる朗らかMAXな方が、妖精疑惑のリョウイチさんです。

The Mr.クニヨシ!

すげえでっかい人だった!
ザクッとおおらかで、でも的を射た言葉の端々も、おおおーっとなる。
「宇宙の世界の日本の北国のマタギ」で、「過去と今とすこし未来のマタギ」っていう感じ。
本当に言葉少ないマタギの皆さんの中では稀な、他者へ言語化できる人だ。
この時代、誰かがやらなくちゃいけない。
こういうのは当事者より断然、第三者が社会へ伝えた方がよくて、で、第三者へ通訳できる貴重な人なのかもしれない。
でっかいのを背負ってるなあ、っていう印象のクニヨシさんです。かっこいいなあ。

言葉ってなんだろう、って考えさせられる飲み会です。
以心伝心が半端ない。言葉にするのが野暮、でできている飲み会。
でも野暮は笑えるから、ずっと爆笑がたえない飲み会。


クニヨシさんの奥さん、リエコさんが「これ、この辺の昔っからの格好なのよ」って持ってきたのが


どーん!と一升。
このスタイル、忍者?
そしてユイちゃんの首の角度がシンクロしてて、なんか和む。

この絵の格好のルーツはきな臭いらしいす。戦系。なんか味わい深いエチケット、かつ「日本国」っていう単語もすごい。
でかいな。どういうこっちゃ日本国。日本国?
リエコさん、すっげーサックサクとした気持ちのいい女性で、やっぱでっかい。でっかいっていうか、深い。
「監督」と呼ばせていただきます!!!


でですね、勘のいい方はもうお察しのことと思いますが、
2時半から酒盛りだったので、べろんべろんですスズキ。
始めの頃はセーブしてたんですけどね、もう、マタギトークとマタギテンポに呑まれました。

興味深かったのは、山熊田の方々のお酌の仕方。
独特で、酒やらビールやら、注ぐよっていうポーズをしたまま、飲み手がグラス持つまで待つ。
相手が気づくまで、待つ。
無言で、待つ。
ひたすら、待つ。

あとから思ったんだけど、「気配」とか「気」とかで会話しているのかもしれない。
もしくは、そのトレーニングとしてなのかもな。

調和した状態を保ちながら、私や山川君やユイちゃんが異物で混ざって在れる嬉しさと懐のでかさ。
私も調和したい。

というわけで、そういうことなら、と、私もやってみる。感知したそばから飲む。
相変わらず、つよしさんの気の利き方が半端ない!さすが頭領っす。
たくさんしゃべった。
混浴温泉世界って、こういうことを言うんだよな、本当は。
なんていうか、心に服着てるのが異常。裸よりも裸な感じ。なんだこれ、すごい!

何に呑まれているのかな。酒か?マタギ衆か?それとももっと大きな何か??

うむ。そして、酩酊の完成だ!


寝る準備しなきゃーと、まだ意識のある状態で寝床へ行くと、熊寝てたっ!
っていうか、泊めてくださる親切、ありがとうございます、クニヨシさんリエコさん!


くまー!!!!!!すげえー。獲ったのか。獲ったのかー。


クニヨシさんちにあった、銃砲店のカレンダー。

東北芸工大のお掃除係の伊藤さん家にもあった火薬銃砲店系のカレンダーだ!
今思えば、肉を食うって言うことを初めて教えてもらったのが伊藤さんでした。

私の大学院時代、鍛金溶接場で徹夜してる師走に、山鳥や熊の薫製の差し入れをくれてみんなでストーブで焼いて食べたり(熊は食べそびれたけど)、ライフル持たせてくれたり、蔵王の狩猟のあれこれを聞かせてくれた。
山形市の蔵王の麓、土坂の伊藤さん、元気かな。土坂も山熊田と同じで、伊藤さんばっかりの集落です。


酔っぱらったー。星がきれいだー。息白いー。

スッゲー飲んだ。一服しに外へ出てシャキッとしたような幻想的感覚が、私を布団ではなく笑い声のたえない宴席へ向かわせます。

でも本当におもしろかった。
こんなおもしろい人たちが、こんな山奥にいる。
こんな山奥だからいたのかもしれない。
なんか、気持ちが潤った。


後記:
氷見に帰ってすぐ、お礼のお手紙書こうと思って、住所も電話も聞くの忘れた私は、手がかり乏しいままググってみたら、クニヨシさんが情熱大陸!びっくり!


 


朝6時に新潟駅前に集合して2人を拾う作戦。なのに私は、都会の仕組みが不慣れで、一通地獄に巻き込まれ、早めに出たのに5分遅刻。ぎゃふん。
でも実は、そもそも山川くんの設定時刻が遅刻する気満々だったから、私を許そう。よし、運転がんばるぞ。

村上までの道中、山川君にマタギの誰かから電話が入り、遅いと叱咤された(のだと思うけど、それを私たちに言わない山川w)。
「えいえい」という、電話越しから聞いたことない相づち?が漏れて聞こえて、すごくチャーミングでした。
ひたすら朝日が視界の中に居て、眉間にしわ寄せながら進む。標識もみえないんだもんなー。


道を間違ったりしながら、予習してた北中の交差点を曲がって、
新潟県村上市山熊田の集落の、どうも山川君が世話になりっぱなしのお宅に勝手に車を停めさせてもらったら、
なんかかっこいい青い軽トラが横付けした。

急いで降りて靴履き替えて、よくわかんないままアワワして、
山川君に、私が両足首捻挫していることを伝えても、まあ小さい子どもも登るっていうし、ダイジョブでしょとかいい加減にいうもんだから、
そのまま軽トラの荷台に乗って、集合場所へ。



おもむろに渡してくれた木片が粋。あ、でも、私待ってますのでここで、あ、だから、足手まといになりますんで、え、あ、ああああれあれぇ。


結果、荷台に積まれて、山!
結構本気な山。
マジで私、死ぬんじゃないかなここで。
始めに、みんなに迷惑かけると思います。ごめんなさい。と、遺書に近い挨拶をしてスタート。


「おいスズキジュンコ、大げさなこと言ってんじゃねーよ。ダイジョブだろー」の図。
全然ダイジョブじゃなくて、変な汗エンドレス。

J「一歩一歩がびっくりする痛さなんだってば」
Y「あれだろ、おまえなんか脳内麻薬とかだせよ。それでいけるだろ」
J「……」
Y「だいじょぶか?」
J「もう引き返せないんだから行くしかないでしょ」
T「…。」
J「!!!」

と、山川スズキの登山会話の合間、サッと脇道に入ってブナの木を鉈で刈り、その鉈でザッ、ザッ、とグリップのかなりいい杖をあっという間に作ってほぼ無言で渡してくれたのが、案内してくれている山熊田の方。

すごく助かった!痛いのは痛いままだけど、びっくりさせる痛みの頻度が激減して本当に楽になった山道!
何この人すごい!あなたはだれですか?!


ブナ太郎という名前の木だそうで。立派な木だなあ。
私はもう痛みとその緊張が続いて、顔やばい。

スズキの目標は「生還」。普段の体なら楽しいはずなのに、はからずも修行。
こけて転がって怪我したり死んだりしたら、この方達に迷惑かけるから、意地でも無事に帰ってやる。
と思い腹をくくって、険しい顔してたのか、そんな私に、
「ダメだったら担いでやっがら」と当然みたいな感じで言う、この案内人の方、だれですか?!?!



ぶなー。
足もとしか見る余裕ない私がこの写真をとれたのは、杖を作ってくれた案内の方が相当気を使ってくれて、
ゆっくり歩いてくれたり止まってくれたりして、つかの間の目線を上げられた瞬間ショット。
上を見れば素晴らしいのに、私は痛みに支配されてる。だから、すごく嬉しい気遣いでした。

捻挫の私には、地面のあらゆる要素が罠でした。



休憩がマジでありがたい。痛いのかばうから、でも両足きてるから、かばい方が全身に及んでもはや、すごい体力の消耗を実感。
そんなとき「非常食!」とさりげなく投げ渡されたバナナが超うまい。涙。
私、運転し続けてたのもあって朝ご飯食べるの忘れてた。アホだ。しみる!!!

3時間くらい登り続けたら、人の声がしだして、

キノコ鍋!!!!てか、こんなに大人数のイベントだったんか?!

頂上せまっ! ってか、頂上すごっ!!! 気持ちいいー!!!!!!


みんな密に斜面に腰を下ろし、各々超楽しくやってた!ビール飲んだり、ランタンでラーメン食べたり。
死を覚悟して冷や汗だらだらなスズキとの温度差。
痛みってほんと、人をしつこくめげさせます。
でも、笑い声はほんと、人を元気にさせてくれるんだなあ。

心100回くらい折れてた私には超ありがたい、みんなの勝手放題の楽しみ方!!!

激ウマ!元気でちゃうよね、キノコ汁。途中で生えてたキノコと、途中で流れてた清水で作ってて、私たちの先導をしてくれたかたも、さっと居なくなって、沢でこのための水を何リットルも汲んで担いでました。

登山がなんなのかも知らないできたし、てかほとんど何もしらないできたので、誰かの使い済みカップとかで頂くキノコ汁がありがたくてありがたくて。
想像を絶する、地獄の果ての家族愛。っていうギャップにイチコロ。


いろいろみんなの美味しい持ち込み食品が回ってくるんだけど、これは美味しかった!
あと、鮭トバもおいしかったのに、山川が懐にしまった。


「新発田では有名よ!」って。


「で、私はいまどこに居るんでしょうか?」と聞く私に、
「お前ほれ、いまちょうど山形と新潟の間だべー」

へえー、県境まできたんだ私ー。まじかー。マジかっ?!えええええ!!!!!




はあー、確かに月山ですよね。アレ。あれ?なんかホームシック気分。ああー、やまがた〜。



下山もすごい。てか、みんなすごい速さで降りていく。くだりの方が怖い。
うちらの先生は優しさを感じるペースで進んでくれて、もうほんと、すみません…。でも嬉しい。
木の枝を使って膝が笑わない方法とか、足の運び方をおしえてもらいながら、
脳内麻薬の分泌がすごいんだろうな、ってくらい、足を気にしなくなってきていて、それが逆に怖い。


痛くないから、下山中にシャッター切る余裕とか、まじで怖い。

はあああ。

こんなにきれいな森だったんだ……。今まで見なくてゴメンね、森。


ここで初めて、今日一日私が迷惑をかけ続けた方が「つよしさん」という名だと、ちゃんと知った。

けっこうな斜面でぬかるんでいるのに、ほいほい。さすが本物のマタギ。みんな転けてるのに、まったく転けない。上品に滑る。

私たちが歩きやすいように、出た枝や笹などの障害物を鉈で苅ったり指でぽきっと折ったりして、
足場も固めながら、そうやって常に気を配って歩いてくれてて、
私の足の案配も感受してくれている。
でもなんにも言わない。
背中がカッコよすぎます。


休憩。リョウイチさんがずっと朗らかに「ブナの葉っぱ、キレーだなあー」って言ってるし、
石附さん?は、おれらじゃなくあっちのブナの美しさを撮れよ!の図。

だって、この雰囲気が撮りたかったんです。


ほぼ下山。

そういや私、今まで山っていうのは、眺めるもんだと思ってたのかもしれない。


亀仙人みたいでかっこいいから撮らして!っていって撮ったんだけど、

カッコつけさして、と頭髪を隠す。わたし、はげてようが好きなものは好きですよ。
かっこいいのは頭じゃなくてあなたです。




のんびり降りてきた私たちをプンスカしながら待っててくれたあったかくておもしろい方々と、帰り道の林道。

お尻痛いですよね!!!



ふわあー。

この時点でまだ、ふわりふわり。
生きて戻れて本当に良かった。
もししんだら、このイベントなくなっちゃうかもしれん。
生きて返してくれた山、口数少ないけど厚く守ってくれたつよしさん、山北のみなさん、ゆいちゃんと山川くん、
感謝!!!
小さい子どもが登ったという話は、マタギや勢子の方々のお子さんでした。山のサラブレッドですね。


なんか、この後は飲み会だそうで、公民館の予定がクニヨシさんという方のお宅でやるらしい。

ああ、なんでもいい。私、無事で良かった。飲み会が普通にできる。怪我でもしたらこれからのこのお楽しみもなくなってた。

ありがたい。無事がありがたい。



 


そもそも、ライターの山川徹の「マタギと飲み会しにいこうぜ」と、しつこいくらいのお誘いで、マタギの集落へ行ってみることにした。
私はどうも、狩猟民族とでかいスケール感が好きで、氷見に来てから確かな実感になっていた。
しばしば山川君との遠距離飲み会で「山熊田」という地名は聞いていたし、私が本やテレビで知った猟師の話をすると、それ違うぞ、って山川君から反論されつづけたこともあった。

どう違うのか、知りたくて、
よし、いってみっか!的な。

ひとまず初日は新潟市まで。
300kmもある。長いなー、新潟。


うおっと、焦るからそれ、やめてくれ。

50km制限かと思った。100kmで走ってます。


新潟市まで、私の軽で4時間半。

ホテルで明日の天気をチェックしようとしたけど、玄人すぎて全然わからない件。


とりあえず、東北から到着した山川君と合流し、へぎそばを食べながら呑んで、
東京から到着したゆいちゃんを駅に迎えにいって、送って、帰って、寝た。

明日の朝は早いぜ。
何が起こるのか、何するのか、酒飲み以外全然わかんないまま、向かってみます。


 


ししまい!ししまい!

天狗!

おおおー。かっこいいいー。



天狗、実は小学生。

私のすむ旧町名「加納町」では他の町と違って、天狗より「ずっかぶそ」という頭ぼさぼさの役の方が花形らしい。
理由は、振る棒の長さらしい。

で、ズッカブソってそもそも何者なんですか?と、交通整理係で奮闘中の西川さんとか町の人に聞き回ったけれど、
天狗の親玉、とか、天狗のなり損ない、とか、割とアバウト。




ムカデ獅子と言われております。持ち手から指が出ててかわいい。
ロケット鉛筆みたいに、しっぽから頭の方へずれ込むローテーションシステムです。


ズッカブソの中の人。

顔面覆う髪だから、みんな舞ってないときはこのポーズ。


プールのコーチの堀野くんのズッカブソの舞が、もうすっごく神がかってて迫力あってキレもあってかっこいい。
感激した。



初めて、お花うった! 嬉しすぎて有頂天!
私がメロメロなのに、町の人たちがたくさんありがとうって言ってくれて、私の方がありがとうなのに。半永久感謝祭です。


1〜2時間一緒にまわって、寒いしで、獅子殺しまでの間、枝豆収穫で疲れ果てて寝てた上地を巻添えに、(ゴメン!)
ミキさんのお店に暖まりに行ったら、
さっき太鼓ん台の行灯が燃えて、消しに登って髪が燃えてた常連の野球のおっちゃんが、私と同じ理由で居た。

デレデレで獅子舞の動画を上地に見せながら、堀野くんの踊りが凄かった話をしていたら、
ミキさんが「だから、テッチャン(堀野くん)のお父さんだってこの人」と野球のおっちゃんを指す。
ええええーっ!!!まじかー!
いつも賑やかな野球のおじちゃん、堀野くんの父ちゃんだったのか!?
親子でキャラ違いすぎて、まだしっくりきてません(笑)。
ん?ってことは、ホリシンさんすか?! 

父ちゃんが若い頃は、一本歯の下駄で天狗を舞ったこともあったとか。あの動きを下駄でか!すごいな!
「獅子舞に関しては確かに凄い」と、獅子舞に関して辛口な他の常連さんも、父ちゃんをベタ褒め。
うー、見たかったなあ。
というわけで、堀野くんの父ちゃんは、お神酒をコップ5杯のんでから今日の裏方に挑んでいるそうです。
あはは!お神酒ってそういうやつだっけ?


一足先に祭りへ戻った堀野くんの父ちゃんから「獅子殺し速報」が入って、

加納の御宮さんへ。
(そして実は、ここの境内で毎晩行われていた練習を、密かに見学してました。ちょっと我慢できない、太鼓と獅子頭の噛む音)


藁、焚いてた。いいにおい。
やっぱりお祭りは、神様がいなくっちゃ。
昔は人でごった返してたそうです、獅子殺し。


はあー。すごいなあ、氷見。

ほんのすこしだけ、町のかけらになれた気分。
ア、イヤサー、イヤサ。


ヘトヘトすぎて、トランス疑惑。